馬✖馬のコミュニケーション術

馬は言葉を使わなくても、体の動きだけでたくさんの事を伝え合います。普段は馬と人の交流を取り上げることが多いですが、今回は馬同士のコミュニケーションの見どころをまとめてみました。牧場などで暮らす馬達はもちろんですが、クラブでも馬房が隣りあわせだったり、放牧中、同じレッスンで…など、馬同士のやり取りを見ることができます。観察のコツを知れば、馬の気持ちがぐっと身近に感じられると思います!

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耳の向き

一番わかりやすい感情表現は「耳の動き(向き)」人に対しても、馬同士でも、感情を教えてくれます。耳がピンと前を向いていれば「興味津々」「はじめまして」のサイン。逆に耳を後ろにぴったり寝かせると、はっきりした拒否や不快の合図です。仲の良い馬同士は耳を同じ方向に向けて周囲を共有することが多く、これだけで「一緒に見ているね」と分かります。観察するときは、まず耳の向きをチェックしてみてください。

またレッスンで騎乗中も時折り馬の耳の反応をチェックしてみるのもいいですね、扶助の加減、拍車の使い方などのヒントになると思います。また前後の馬との相性チェックもできます。

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アブシェーミ(相互毛づくろい) 

仲の良い馬は互いの首や肩を前歯でやさしくかみ合い、毛づくろいをします。これは単なる身だしなみではなく、信頼関係を深める大切な行為です。毛づくろいをしているときの馬は落ち着いて見え、互いの距離感が近い証拠。初対面の馬同士は鼻を近づけて軽く挨拶を交わし、そこから毛づくろいに発展することもあります(クラブではなかなか見ることはできない場面かもしれませんが、牧場ではよく見る光景ですね)

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いななき(鳴き声)

鳴き声にも沢山の種類があります。遠くの仲間に呼びかける高く長い声は「ここにいるよ」の合図。近くで鼻を鳴らすような音は親しみや安心の挨拶です。驚いたときや不快を示す短い鋭い声は注意信号なので、周囲の状況を確認しましょう(中の悪い同士で近くに寄ったときなどによく聞きますね!)鳴き声だけでなく、鳴く場面や相手との距離も合わせて見ると意味が分かりやすくなります。ただし、高く長い声などは、ふだんのレッスン中はなかなか聞くことは、なかなかないかもしれません。

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嗅覚の使い方

馬は匂いから多くの情報を得ます。口腔の奥にある特殊な器官で、フェロモンや生理的な情報(発情、性別、個体識別など)を詳しく検出します。通常の嗅覚と並行して働き、社会的なやり取りで重要な役割を果たします。

馬が他の馬のそばで鼻先を近づける仕草のほかに、上唇を少しめくる「フレーメン反応」などがあります。「フレーメン」は初めて見たら、あまりの表情の変化にびっくりするかもしれません(とっても変な顔です(笑))発情期や、変わった匂いを嗅いだ時にも出てくる反応です。

 

観察のポイントは「急がず、静かに、距離を保って見る」こと。馬の表情や仕草は一瞬で変わるので、短時間でも繰り返し見ると理解が深まります。クラブでのレッスンや放牧の時間に、ぜひ耳の向きや毛づくろい、鳴き声、鼻先の仕草に注目してみてください。以外にも馬達はいろいろ交流をしています。表情がわかると馬同士の会話も聞こえてくるかもしれません。

Written by Okanami

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斎藤 明日香
監修者

プロフィール

大学卒業後、乗馬クラブクレインに入社し、埼玉・大阪で14年間勤務。小学1年生と5年生の子どもも馬が大好きで、家族で外乗を楽しむことも。夫は馬の獣医師で、家族全員が馬と関わる生活を送っています。

経歴

大学卒業後、乗馬クラブクレイン入社 埼玉・大阪のクラブで14年間勤務 現在はクレインのコラムを執筆しつつ、フォトグラファーとしても活躍。

保有資格・認定

乗馬ライセンス障害2級 ダイビングライセンスPADI AOW 普通自動二輪免許