馬とのパートナーシップを育てる

こんにちは、高橋です。

さて、先日はCCI1*Miki2014の模様をお伝えしましたが、少しその舞台裏をお届けします。
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クロスカントリーでゴールした後は、徐々にスピードを落としクールダウンします。走り終わったあとの平永選手とアイリッシュブルー、トレーニングクラスで3位でした。

時々、このブログでも書きますが、馬に乗るということは、ことばを話さない馬とコミュニケーションを取るということです。ただ、目の前で繰り広げられる総合馬術を見ていると、私の考えているコミュニケーションとは次元が違います!

いったい、どうやって馬と深い信頼関係を築いているのか?
実際にクロスカントリーを走っている姿を見ると、とても不思議に思います。

いろいろとお話を聞くと、そこには繰り返し経験することと、経験を積んだ馬、経験を積んだ指導者が必要なんだと感じました。

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27年振りに再会した阿部氏(左)とイギリスでトレーナーをしているアンジェラ氏(中央)、今大会審判をつとめたバリー氏の招聘で、若手選手育成のため来日しました。
かつてイギリスで総合馬術のトレーニングを積んでいた阿部氏と久しぶりの再会、話すことはやはり馬の話(その当時の)です。

繰り返し経験すること、それは毎日の小さな積み重ねが大切だと岩谷監督は言います。
馬と人が自信を持って、その障害を飛べるようになるまで・・・例えば、水に入ることが苦手なのであれば、水たまりくらいの小さいものを毎日歩くようにします。慣れてきたら、徐々に大きいものに、水に入る経験を積んでいきます。

そして、トレーニングの時に大切なことは馬にいやな感情を抱かせないことです。
馬は記憶力の良い動物です。一度、いやな思いや怖い思いをすると、自信を失い、障害に向かう気がなくなったり、苦手意識ができたりします。
馬が成長するには、沈静が保たれた状態で段階的に行うのが良いといわれます。
時には時間がかかることもあるかもしれませんが、あせってはいけない、ということなんですね。


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競技が終わったあとに馬の脚を冷やしています。選手たちを見ているとパートナーである馬がまず1番に扱われています。人間は後回しです・・・

馬との信頼関係を築くためにトレーニングを積むには、先輩馬と経験のある指導者の力も必要です。
馬は自然の中では群れを形成する動物ですから、前の馬についていこうとする習性があります。
その習性を利用して、最初は、経験のある馬についていく感じで、トレーニングすることも一つの方法です。

経験のある指導者は、トレーニングをするにあたり馬がどのように感じて、次にどのようなトレーニングをすればよいか、問題は何で起きているのか、クロスカントリーのコースを走るにあたり、どのような判断をすればよいかなど、経験が豊富です。
そういったアドバイスは選手にとっては、とても心強いものなのではないでしょうか。

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馬術競技は選手と馬だけではありません。馬の蹄を調整する装蹄師さんや馬の体の具合を診る獣医さん、そして馬の世話をするグルームと呼ばれる人、チームの力が必要です。


クロスカントリーでは馬自身が馬の判断で見極め、必要な修正をできる馬を「5本目の肢を持った馬」と言います。
まさか、そんな、馬が自分で判断するなんて・・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「5本目の肢」はトレーニングで鍛えられるようです。それは馬の可能性を引き出すことにもつながります。だからこそ、強いパートナーシップを築くことができるのです。
(William Micklem著ホースライディングマニュアル参照)

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平井選手とバンケッター、トレーニングクラスで2位でした。馬の耳がピンと前を向き集中していることが感じられます。

次回、7月11日(金)~13日(日)三木ホースランドパークで開催されるCIC1*Miki2014がアジア大会総合馬術選考会の最終となります。
また、様子をお届けします。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
お時間のある方は、ぜひ応援に来てください。


高橋