馬ってどんな動物?【8】・・・馬の健康診断?

馬ってどんな動物

こんにちは。高橋です。
前回に引き続き、馬ってどんな動物?をお送りします。
実は乗馬クラブクレインには、"厩務長"というお仕事があります。
何をするのかというと・・・
馬の体調管理、運動、給餌の調整などなど馬たちが過ごしやすいように、健康でいられるように管理します。それに加えて、年に1回全頭検査があります。クレインの各クラブ馬たち約2,400頭が、大和高原診療所の獣医師により検査が行われます。
全頭検査はいわゆる人間の健康診断みたいなものです。
さて、厩務長の朝は馬の体温を測るところから始まります。
馬の体温ってどこで測るの?
と思われる方もいらっしゃると思いますので、今回はクレイン茨城の福島厩務長に実際に体温を測ってもらいました。

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クレイン茨城の馬、ガネーシャさんにもご協力いただきました。「んっ。おしりがむずむずするぞ。」
後ろから見ると・・・

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こんな感じです。
簡単にご説明しますと、馬の直腸に(おしりに)体温計を入れて測ります。平熱は37.5度前後です。人間より少し体温が高いんですね。馬の体温は毎朝測ります。
次に馬の運動をするのですが・・・その前に馬体をチェックします。
馬房(ばぼう)でけがをしていないか、前日の運動で脚を怪我したり腫れたりしていないか、病気の兆候はないか。などなどを見ます。
その他にも厩務長の仕事はあります。ごはんを上げた後にお腹の痛そうにしている馬がいないか見回ったり、けがをした馬や病気の馬がいたら手当をしてあげます。(時には獣医さんに来てもらい治療につきそいます)
馬も生き物ですから、体調が悪いときや痛いときは、何かしらそのシグナルを発しています。
背中が痛いのに鞍をつけたら嫌がりますし、脚が痛いときは馬房から出たがらない時も。また、疝痛(せんつう)といって、便秘の症状のときは前脚で地面をかいたり、横になってお腹をじっとみたりします。
馬は"ことば"を話せないですから、人間が馬の発しているシグナルを受け止めなければなりません。そのためにも、厩務長や私たちスタッフは日頃から馬を観察し、経験から馬のけがや病気に対する知識を身につけるよう日々精進しております。

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このような本も参考になります。(写真はHORSE CARE MANUALです)
さて、2月も今日で最後、もうすぐ震災から1年がたとうとしています。
先日、クレイン茨城の事務所でこんなぞうきんを発見しました。

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被災された方々が縫われたぞうきんです。1枚購入すると200円が作り手の方に渡されます。ぞうきんは1枚1枚縫われた方のお名前と出身地、メッセージなどが入っています。
ぞうきんを買われた方が作られた方を思ってぞうきんを使う。いい仕組みなのではないかと思いました。
まだまだ、日常を取り戻すことができない日々を送られている方も、多いかと思います。
長い時間がかかるなか、少し疲れたなぁと感じた時は馬にでも逢いに来てください。
いつでもお待ちしております。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
高橋