つくし(horsetail)はなぜ「馬」なのか?馬にまつわる英語表現まとめ

春になると道端にひょっこり顔を出す「つくし」。
英語では、「horsetail(馬の尻尾)」と呼ばれていることをご存知でしょうか。
「つくしが馬のしっぽ?」と意外に思われた方も多いのではないでしょうか。
調べてみると、英語には他にも「horse(馬)」がつく表現が驚くほどたくさんあります。
生き物の名前、植物の名前、そして慣用句まで。
今回は、そんな馬にまつわる英語表現を、由来とあわせてご紹介します。
読み終えたころには、言葉の向こうにいる馬という存在を少し身近に感じられるかもしれません。
つくし(horsetail)はなぜ「馬」の名前がつくの?

まずは、この記事のきっかけになった「horsetail」から見ていきましょう。
なぜ、日本語では「つくし」と呼ばれる植物に、英語では「馬(horse)」の名前がついているのでしょうか。
学名に隠された「馬」の意味
つくし(スギナ)の学名は「Equisetum arvense」といいます。
日本薬学会によると、このEquisetumという言葉はラテン語で「馬」を意味する「equus」と「剛毛」を意味する「seta」を組み合わせた言葉に由来するとされています。
つまり、学名ですでに「馬の毛」という意味が込められていたのです。
出典:公益社団法人日本薬学会「スギナ」
https://www.pharm.or.jp/flowers/post_28.html
日本語の「筆」と英語の「馬のしっぽ」、由来の共通点
日本語では、つくしは「土筆」と書きます。
これは、地面から出てきた姿が筆に似ていることに由来すると言われています。
一方、英語の「horsetail」は、スギナ全体の茎や葉が伸びた姿が馬のしっぽに似ていることに由来します。同じ植物に日本語は「筆」、英語は「馬のしっぽ」に見立てている。
どちらも「何かの形に似ている」ことから名付けられていることは、面白い共通点ですね。
horse(馬)がつく英語表現、実はこんなにある
「つくし」だけではありません。
英語には、「horse(馬)」がつく単語が実はたくさんあります。
ここでは、生き物の名前と植物の名前に絞っていくつかご紹介します。
生き物の名前に使われる「horse」

まずは、生き物の名前から見ていきましょう。
・sea horse(タツノオトシゴ)
・horse fly(アブ)
・horseshoe crab(カブトガニ)
・horse mackerel(アジ)
タツノオトシゴが「海の馬(seahorse)」と呼ばれているのは、なんとなく想像がつきますね。
一方で、カブトガニが「horseshoe(蹄鉄)crab」というのは意外ではないでしょうか。
上から見ると、確かに蹄鉄のような形をしているのです。
植物の名前に使われる「horse」

植物の名前にも「horse」がつくものがあります。
・horseradish(西洋わさび)
・horse bean(ソラマメ)
「horseradish」の「horse」は、もともと「強い・大きい・粗い」という意味を持つ比喩的な表現として使われていたそうです。辛味の強い、ごつごつとした根を持つこの野菜にぴったりの名付け方ですね。
こうして見てみると、馬(horse)という単語がこれだけ多くの表現に使われているのは、それだけ馬が昔から人の生活に身近な存在だったからかもしれません。
「horse sense」など、馬にまつわる面白い言い回し
単語だけでなく、慣用句にも「horse」が使われているものがあります。
いくつかご紹介します。
・horse sense(あたりまえの常識)
・horse trading(抜け目のない取引、駆け引きの上手な人)
・horseplay(バカ騒ぎ)
・horse laugh(高笑い)
・horse and foot(全力を尽くして)
「horse sense」は、直訳すると「馬の感覚」ですが、「あたりまえの常識」という意味で使われます。
なぜ「馬」なのかは諸説あり、はっきりとは分かっていません。
「田舎で暮らす人が持つ素朴で実践的な判断力になぞらえた」や「馬自身の危険を避ける賢さになぞらえた」という説などがあります。
「horse and foot」は、「馬(騎兵)と歩兵」という軍事用語からきており、それが転じて「全軍を挙げて=全力を尽くして」という意味で使われるようになったそうです。
実際に馬と接してみると、こうした言い回しが生まれた理由が感覚的にわかるかもしれません。
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ここまで、つくし(horsetail)から始まり、馬にまつわる英語表現をいくつかご紹介してきました。
学名に込められた「馬」の意味、生き物や植物の名前に使われる「horse」、そして「horse sense」のような慣用句。普段何気なく使っている言葉の中に、これほど馬という存在が息づいているとは、意外だったのではないでしょうか。
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