エンデュランス~馬のマラソン競技

馬のマラソン競技があることをご存じでしょうか?
エンデュランス競技は「馬のマラソン」とも呼ばれる、長距離を走破する馬術競技です。ライダーと馬が一体となって、自然の中を数十〜160kmもの距離を走り抜ける耐久レースです。
2025年10月5日(日)は北海道河東郡鹿追町にて第26回全日本エンデュランス馬術大会2025が開催されます。
日本一を決める選手権競技は100Kmを走ります。
エンデュランスがどんな競技なのか?ひも解いてみましょう。
どうやって100kmを走るの?
100kmといえば箱根駅伝の往路くらい(大手町から箱根町まで107.5km)、駅伝は区間にわかれていますが、実はエンデュランスもフェイズという区間にわかれています。
例えば、今年の全日本エンデュランス馬術大会選手権競技では38.0km、31.8km、31.8kmの3つの区間でフェイズが組まれています。ひとつのフェイズは原則として20km以上で40kmを超えてはならず、基本的に最初のフェイズに負荷の高いコースが組まれます。
駅伝と違い同一人馬が100kmを走るため、各フェイズゴール後に必ず獣医師によるチェックが行われ、馬の健康状態を確認します。そして、各フェイズは40分以上の強制休止時間で区切られます。獣医検査を通過できたら、次のフェイズに進むことができます。
すべてのフェイズを完走し、総走行時間が最も短い人馬が優勝となります。

獣医検査では、心拍数、代謝機能、歩様などをチェックされます。選手は各フェイズのゴールを切った後、馬体を冷やしたり、馬に水を飲ませたり、獣医検査場に入る前に馬の調子を整えます。歩様検査は下記動画のように馬を走らせてチェックします。
このように、フェイズごとに馬の健康状態をチェックしながら、休憩時間を入れながら、100kmという長距離を走っていくんですね。
エンデュランス競技は、コースを走るだけでなく、馬の健康状態を維持するためにもいろいろとやることがあります。そのため、競技に参加するときは選手と馬以外にクルーメンバーを登録します。クルーは競技中、馬装を外したり、馬を冷やしたり、選手と馬をサポートする役割を担います。
給水ポイントならぬクルーポイント!?
マラソンや駅伝では必ず給水ポイントがありますが、エンデュランスでも10kmごとに給水ポイントがあります。自然の中を走るコースですから給水方法も様々、川の水で給水をすることもあります!

そして、エンデュランスならではなのが"クルーポイント"です。コースの途中で設けられたクルーポイントにはそれぞれのクルーたちが待ち構えており、選手と馬が到着したらすかさず馬をケアします。クルーが馬に触れることができるのはクルーポイントと各フェイズのゴールを切ったあとのリカバリーエリアと決まっています。

事前に選手とクルーは打合せをし、クルーポイントでは何をするのか、リカバリーエリアでは何をするのか、馬の特徴を踏まえて、いかに馬を良い状態に保ち早くコースを完走できるかプランを立てます。
コース走行中、時には馬から降りて歩くことも・・
エンデュランス競技は走行距離が長く、自然の中を走ります。100kmのコースともなると走行時間は約7時間にも及びます。もちろん、タイムを競う競技ではありますが、馬の状態を考えてひき馬で歩くことも、馬が物見をして進まなければ、馬から降りて彼らを勇気づけながらコースを進みます。
ルールとして各フェイズのスタートとゴールは必ず騎乗していなければなりません。なので、ひき馬で歩いてきた場合は、ゴール前で騎乗してからフィニッシュラインを通過します。
今年、北海道の鹿追町で開催される全日本エンデュランス馬術大会、コースが発表されました。標高差は170m、川を渡り山を登り、平野を走ります。マラソンと一緒で各出場選手は走行プランを練り、競技に挑みます。
競技の様子はCRANEのSNSで紹介いたします。
特設サイトはこちらからご覧いただけます。
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