A Horse's Prayer 馬の祈り

A Horse's Prayer 馬の祈り

 どこで購入したか...とても昔の事なのですっかり忘れてしまいましたが、我が家には1枚の馬の絵と、英語の詩が書かれた大きなタペストリーがありました。その詩は「A Hoese's Prayer」という題名で、もともとイギリスのとある厩舎にかけてあった詩(作者不明)といわれています。いくつか内容にバリエーションもあるようです。
 馬の気持ちで、馬のセリフで詠われたその詩は、馬や生き物に携わるすべての人に読んでもらいたい内容です。温かく、そして少し寂しく綴られるその文章は、沢山の人の心に響くのではないでしょうか?
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~A Horse's Pleyer 馬の祈り~

わたしに食物と水をお与えください
一日の仕事のあとには、どうかわたしを気遣ってください。
わたしが安心できる住処を。清潔な寝わらと広い馬房をお与えください。

わたしに話しかけてください。声をかけてください。そうすれば、手綱を使わなくてもすむのです。わたしに優しくしてください。そうすれば、わたしは喜んであなたを愛し、お仕えします。

上り坂を行くとき、手綱をひっぱったり鞭で追い立てたりしないでください。

わたしがあなたの言うことを理解できないとしても、叩いたり蹴ったりしないでください。
そうではなく、わたしが理解するための時間をください。
わたしがあなたの指示のとおりに動かなくても、わたしが不従順だと思わないで下さい。
おそらく馬具かひづめの具合が良くないのです。

わたしが飼い葉を食べないようなときにはわたしの歯を調べてください。
おそらく歯が悪くなっているのです。その痛さをあなたもよくご存知のはずです。

引き綱を短く縛らないでください。
また、わたしの尾を編まないでください。尾はわたしにとって、蝿や蚊と闘う唯一の武器なのです。

そして最後に愛するご主人様、ついにわたしが役に立たなくなったときには、わたしが飢えて凍えるままにしないでください。わたしを売らないでください。

わたしを新しい主人のもとへ送らないでください。
その人はわたしを痛めつけて殺すかもしれません。飢え死にさせるかもしれません。

そうではなく愛するご主人様、そのときには、あなたのその手で、わたしを安らかに
ひと思いに殺してください。
そうすれば、神はこの世と次の世においてもあなたに恵みをお与えくださるでしょう。

わたしがこのようなことをあなたにお願いするからといって不愉快だなどと思わないでください。
わたしはこのことを主の名において、わたしと同じく馬小屋にて生を受けた、
あなたの救い主、イエス・キリストの名においてお願いするのです。

アーメン

Dressage in Harmony by Walter Zettl より抜粋、日本語訳:塩谷文子
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 この詩は小渕沢えほん村のオーナーまつむらまさこさん作として、日本でも2011年にハードカバーの絵本として出版されました。やさしい絵と、ひらがなの文章は小さなお子様でも読むことができます。乗馬を始めたばかりのお子様に、長年馬を愛してくださっている大人のかたにも...じんわりと染み渡る絵本です。おうちでの絵本時間の一冊にぜひ。

『うまのおいのり』
https://www.shiko-sha.co.jp/book/b10002673.html
発行日:2011年
作・絵 まつむらまさこ
出版社 至光社


written by Okanami

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