乗馬を趣味にする魅力と愉しみ方、大人の習い事にぴったりな理由と始め方ガイド

乗馬は子供から大人まで、初心者から上級者までいろいろな愉しみ方ができる趣味です。
やればやるほど奥が深く、始めたばかりの人と何年も続けている人とでは、見えている景色がまったく違います。
この記事では、乗馬を趣味にする魅力と、具体的な愉しみ方の広がりをご紹介します。
なぜ乗馬は大人の趣味として続けやすいのか
「新しい趣味を始めても、仕事や家事が忙しくて長続きしない」と悩む方もいるのではないでしょうか。乗馬は、自分の生活リズムや目標に合わせながら、無理のないペースで続けやすい趣味です。
乗馬クラブクレインには約4万人の会員が在籍しており、公式コラムでは、10年、20年と長期にわたって乗馬を続けている会員も多数いると紹介されています。
乗馬を続けやすい理由の一つは、毎回同じ体験にならないことです。
馬にはそれぞれ性格や反応の違いがあり、同じレッスン内容でも、乗る馬によって新しい発見や課題が生まれます。「今日はうまく合図が伝わった」「前回より姿勢を保てた」といった小さな上達を実感しやすいことも、継続するモチベーションにつながります。
さらに、目安になる鞍数と既定の騎乗技術をクリアすると、乗馬ライセンスの取得や外乗、競技会への参加など、自分の興味やレベルに応じて新しい目標を設定できます。
自分のペースで少しずつ楽しみ方を広げられることが、大人になってからも乗馬を長く続けやすい理由の一つです。
乗馬の愉しみ方は十人十色
乗馬の魅力は、単に馬に乗る技術を身につけることだけではありません。
初心者のうちは、馬との触れ合いや乗馬技術の習得を楽しみ、経験を重ねると、自然の中を馬と進む外乗、仲間と隊形や演技を作るカドリール、乗馬ライセンスの取得、馬術競技への挑戦など、目標に応じて楽しみ方を広げられます。
乗馬クラブクレインでは、ライセンスの取得を目指せるほか、外乗を楽しめるクラブや、カドリール・馬術競技に取り組む機会もあります。
ただし、実施内容や参加条件は、クラブや技術レベルによって異なります。
自分の興味やペースに合った目標を見つけられることも、乗馬を長く楽しめる理由の一つです。
乗る以外にも広がる愉しみ:お手入れとマイ馬具
乗馬の楽しみは、馬に乗っている時間だけではありません。
レッスンの前後にブラッシングをしたり、顔や体を拭いたりするお手入れも、馬との距離を縮める大切な時間です。
馬の体に直接触れることで、毛並みや筋肉の状態、その日の表情や反応など、騎乗中には気づきにくい変化を観察できます。
ブラッシングは馬とのコミュニケーションを深めるだけでなく、体調や脚に異常がないかを確認する大切な時間でもあります。
馬によって反応は異なりますが、心地よい場所をブラッシングすると、鼻先や口元を伸ばすなど、リラックスしたような仕草を見せることもあります。
一頭一頭の個性や好みを知ることで、馬への理解や愛着も少しずつ深まっていくでしょう。
また、乗馬を続けるなかで、自分専用のブーツやグローブ、鞍などをそろえていくことも楽しみの一つです。
乗馬ブーツにはゴム製や革製、ショートブーツとチャップスを組み合わせるタイプなどがあり、履き心地や使いやすさも異なります。革製のブーツは、使い続けるうちに徐々に柔らかくなり、自分の足になじんでいく魅力があります。
鞍にも馬場用・障害用・総合用などの種類があり、形状や乗り心地が異なります。
最初からすべての馬具を購入する必要はありません。経験を重ねながら、自分の乗馬スタイルや目標に合ったものを少しずつ選んでいくのも、乗馬を趣味として続ける楽しみです。
元競走馬の再調教:馬の第二の人生に関わる
乗馬クラブクレインに在籍する馬の約85%は、競走馬を引退した馬です。
競走馬として速く走るための調教を受けてきた馬が、乗用馬として新たな役割を担うには、競馬とは異なる動きや体の使い方を身につけるための再調教(リトレーニング)が必要です。初心者を含め、さまざまなレベルの人が安心して乗れるよう、乗り手に合わせて落ち着いて動けるように育てられます。
乗馬クラブクレインには、インストラクターと複数の会員がチームを組み、約6か月かけて一頭の馬の調教に関わる「新馬調教」という制度があります。
馬の性格や反応を見極めながら、その馬に合ったペースで乗用馬として必要なことを伝えていきます。
思いどおりに進まないこともありますが、少しずつ人の合図を理解し、できることが増えていく過程を間近で見守れるのが、この取り組みの魅力です。自分が調教に関わった馬が乗用馬としてレッスンデビューを迎えたときには、馬の成長を支えたからこその喜びや達成感を味わえるでしょう。
外乗:大自然の中を馬で駆ける
「いつか馬に乗って、草原を走ってみたい」。
そんな憧れを目標にできるのが、外乗(がいじょう)です。
外乗とは、柵に囲まれた馬場を離れ、草原や森林などの自然の中で乗馬を楽しむこと。馬の背から四季折々の景色を眺めたり、風や木々の音を感じたりと、普段のレッスンとは異なる開放感を味わえます。
例えば、クレイン湯布院は、由布岳を望む天間高原に位置する、自然豊かな乗馬クラブです。雄大な景色の中で馬と歩む時間は、馬場内でのレッスンとはひと味違う、特別な乗馬体験になるでしょう。
コース内容や参加条件は、乗馬経験や技術レベルによって異なります。
まずは基本操作を身につけ、いつか馬と草原を進むことを、乗馬を続ける目標の一つにしてみてはいかがでしょうか。
カドリール:息を合わせたチームパフォーマンス
カドリール(Quadrille)とは、複数の騎手と馬がチームを組み、音楽に合わせて隊形を変えながら演技する団体種目です。
美しく隊形をそろえるためには、乗り手同士の連携に加え、それぞれの馬の歩幅や動く速さに合わせて、細かく合図を送る必要があります。練習を重ね、人と馬の動きがそろった瞬間には、一人で乗るときとは異なる一体感や達成感を味わえます。
演技の構成を考えたり、音楽や衣装を選んだりと、仲間と協力しながら本番をつくり上げる過程もカドリールの魅力です。
乗馬クラブクレインでは、カドリールの発表会や、クレインネットワーク内での選手権が行われており、仲間と一つの目標に挑戦できる乗馬の楽しみ方として親しまれています。

乗馬ライセンス:上達を目に見える形で実感できる
一般に「乗馬ライセンス」と呼ばれる乗馬技能認定は、公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会が定める全国統一の基準に基づき、自分の乗馬技術を確認できる制度です。合格すると各級の認定カードが発行されるため、これまでの上達を目に見える形で実感できます。
乗馬クラブクレインでは、初心者向けのブリティッシュ5級から、障害1級・馬場1級などの上位級まで、段階的に取得を目指せます。
ライセンス取得によって挑戦できるレッスンや乗馬の楽しみ方が広がるため、継続する目標やモチベーションにもつながります。
たとえばブリティッシュ5級では、実技試験で乗馬・下馬、停止や常歩での姿勢、軽速歩、手綱の基本操作などが審査されます。筆記試験では、馬の品種や性質、表情、毛色、取り扱い、常歩と軽速歩などの基礎知識が出題されます。審査内容や受験条件は変更される場合があるため、受験前に最新情報を確認しましょう。
参照:全国乗馬倶楽部振興協会サイト https://www.jouba.jrao.ne.jp/license/ginou.html
馬場馬術:人馬の美しい調和を競う
馬場馬術は、決められた演技を行い、人馬の調和や馬の正確な動き、美しさを競う馬術競技です。
オリンピックでは、定められた図形を描きながら、常歩・速歩・駈歩などの歩様や、ピルエット、パッサージュなどの高度な運動を演技します。
審査員は、一つひとつの運動を10点満点で採点し、正確さやリズム、馬の柔軟性、騎手との一体感などを総合的に評価します。
華やかな演技に目が向きがちですが、わずかな姿勢やタイミングの違いが得点に影響する、繊細な競技です。
馬と騎手がお互いを信頼し、まるで一つになったように演技する姿は、「馬術のフィギュアスケート」とも呼ばれ、多くの人を魅了しています。

障害飛越競技:スリルと達成感を味わう
障害飛越競技は、競技場に設置されたさまざまな障害物を、決められた順番に沿って飛び越える馬術競技です。
馬術競技は1900年のパリオリンピックで初めて実施され、障害馬術は1912年以降、オリンピック種目として続いています。
標準競技では、障害物のバーを落とした場合や、馬が障害の前で止まる「拒止」などの不従順があった場合に減点が科され、減点の少ない人馬が上位となります。
最小減点の人馬が複数いる場合は、走行タイムによって順位を決める方法や、「ジャンプオフ」と呼ばれる優勝決定戦を行う方法があります。
ジャンプオフでは、障害物の数が減り、飛越する順番が変更されることもあります。
そのため、減点を避けて正確に走るだけでなく、より短い経路を選んでタイムを縮める判断も重要です。
小回りをして積極的に攻めるのか、確実な飛越を優先するのか。人馬の技術とコンビネーションが試される、見応えのある競技です。

総合馬術:3日間で人馬の総合力を競う
総合馬術は、馬場馬術・クロスカントリー・障害馬術の3種目を、同じ騎手と馬のコンビネーションで行うオリンピック競技です。
3日間を通した減点の合計が少ない人馬ほど上位となるため、騎乗技術だけでなく、競技期間中の馬のコンディション管理も重要になります。
最初の馬場馬術では、人馬の調和や動きの正確さ、しなやかさなどが審査されます。続くクロスカントリーでは、自然に近い地形に設置された竹柵や生垣、水濠などの障害を越えながら、規定タイム内での走破を目指します。
最後の障害馬術では、クロスカントリーを終えたあとの馬の状態も含め、正確に障害を飛び越える力が試されます。
なかでもクロスカントリーは、迫力ある走行が見どころです。選手は馬の能力やコンディションを見極めながら、短いルートに挑むのか、距離が長くても通過しやすいルートを選ぶのかを瞬時に判断します。
3種目それぞれで異なる能力が求められるからこそ、人馬の信頼関係と総合力が表れる競技です。

エンデュランス:馬と挑む耐久レース
エンデュランスは、「馬のマラソン」とも呼ばれる長距離の馬術競技です。数十kmから100kmを超える自然のコースを、馬の状態を確認しながら走破します。
単に速さを競うのではなく、馬の健康を保ちながら完走を目指すことが重要です。
コースはいくつかの区間に分けられており、各区間の走行後には、獣医師による検査が行われます。心拍数や歩様、代謝機能などを確認し、馬が競技を続けられる状態と判断された場合に、次の区間へ進むことができます。
また、エンデュランスでは、選手と馬を支える「クルー」の存在も欠かせません。
指定されたクルーポイントなどで馬に水を飲ませたり、馬体を冷やしたりしながら、次の走行に向けたケアを行います。
選手・馬・クルーが一つのチームとなり、長い距離の完走を目指す点も、この競技ならではの魅力です。
乗馬クラブクレインには、チームクレインとして全日本大会に出場した実績があります。
エンデュランスへの挑戦やクルーとしての参加に興味がある方は、実施状況や参加条件を所属クラブへ確認してみましょう。

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