クレイン獣医師特集! ①獣医さんってどんな仕事?
乗馬クラブクレインには獣医師が11名(男性:6名 女性:5名)在籍しており、全国のクレインの馬達の診療をおこなっています。クレインは全国35カ所、合計2800頭もの馬がいます!今回は馬達の日々の健康を管理し守っている、クレインの獣医師たちをご紹介したいと思います。
まず、獣医師とはどんな職業でしょうか?獣医と聞くと一番に思いつくのは、動物病院の犬猫の先生のイメージが強いかと思われますが、それだけではなく他にも沢山の場所で活躍している獣医さんがいます。
◆獣医師の主な種類
・臨床獣医師(小動物)
おもに犬猫の動物病院の先生がこちらです。ただ、近年の多様化するペットブームの中で、専門の分野を得意とする医師もいます。たとえばエキゾチックアニマルといわれる、爬虫類、鳥類・両生類など(犬猫以外の動物全般をさします)は特に専門知識を必要とするので、どこの病院でも診療してもらえるとは限りません。(筆者は以前プレーリードックを飼育していたのですが、プレーリーの治療に特化した先生がたまたま近所にいらしたのでとても助かりました!)
・臨床獣医師(大動物)
馬・牛・豚などのほかに、動物園などに勤めている場合はキリンやサイ等を診療することもあります。クレインの獣医師達は馬の診療がほとんどなので、こちらの分野になりますね。
・国家公務員
国家公務員の獣医師は海外からの検疫業務などに携わったりします。特に「検査」のジャンルを得意とする医師たちです。
・地方公務員
都道府県等の施設で主に活躍をしていて、食肉衛生検査や、狂犬病の予防注射など私たちの生活と密接した関係にある医師たちです。
・研究職 私立大学の講師、研究職。製薬会社など。
同じ獣医でもこれだけ色々なジャンルがあるのですね!臓器の小さい小動物、固い甲羅を持つカメや、胃が4つもある牛など・・・それぞれ大変です!馬をメインとするクレインの獣医師達が一番苦労するのは、やはりその体の大きさだそうです。サラブレットだと平均450キロ~500キロほどの体重になるので、運搬はもちろん、体重測定や、手術台に乗せる等どれをとっても大仕事になります。薬に関しては馬専用の薬剤のほか、人間用の薬も使用しますが(これは大動物に限らずですが)、馬に使用する場合はその分量も一頭あたり人の10倍量になります。
◆クレインに所属する獣医師の基本的な業務
①馬の定期検診(血液検査等)
②ワクチン接種・防疫管理
③怪我や体調不良などの治療・手術
④競技会への同行(バイタルチェックや急なけがの治療など)
⑤学会なとでの発表
⑥購入馬の馬体検査
などがあります。
↑馬の足のレントゲンを撮っています。装蹄師など他の馬にかかわる人とも連携をとりながら治療を行います。
(クレイン大阪にて撮影)
事務処理的なものも含め、獣医師の仕事は内容は多岐で、昼夜問わない急患業務や往診での長距離移動など大変な事が沢山ありますが、日々馬達のために頑張ってくれています!
笑顔が可愛い先生ですが、病気の馬を前にすると顔つきが変わります。
クレインの獣医師は女性獣医師も多く、現在は5名の女性獣医師が在籍しています。大きな馬を扱い、力仕事も多い。獣医師の中でも特殊なジャンルの馬の獣医をなぜ希望したのか? 女性医師ならではの苦労など・・・
次回は「クレインの女性獣医師」へのインタビューをご紹介いたします。
written by Okanami