馬とのめぐりあいを大切に・・・いざ、ロンドンオリンピックへ!
本日3回目の更新です。
そして、3つ目のストーリーはロンドンオリンピックの話題です。
5月30日、ロンドンオリンピック馬術の日本代表選手が日本馬術連盟より発表されました。
乗馬クラブクレインからは、弓良隆行選手、根岸淳選手、田中利幸選手が総合馬術団体競技の代表として選ばれました。
実は弓良選手は25日~27日に開催されました総合馬術大会に出場していました。
その折、少しだけお話を伺うことができましたので、みなさんにご紹介いたします。
弓良選手とミスターダンディーが走り抜けていきます。
「」内が弓良選手のコメントです。
少し専門的な言葉も入ってくるかもしれませんが、そのままお読みください。下に簡単に説明させていただきます。
-今はイギリスに拠点を置いてトレーニングをされているそうですが、どのような生活をされているのでしょうか。
「普段はトレーナーがついて、ギャロップで基礎体力づくりをします。日本では、そういったトレーニングをすることがなかったので、慣れるまでは大変でした。あとは、どちらかというと競技に出ることで馬の調整をしていくのが向こうのやり方で、オリンピックまでにあと4回競技に出場して本番に臨む予定です。普段の生活では・・・苦労といったら英語でしょうか(笑)」
(ギャロップは襲歩という馬の走り方になります。競馬の走り方というとみなさんもわかりやすいかもしれません。)
-日本で開催される競技とヨーロッパで行われる競技で違いはありますか。
「競技が開催される場所が、公園など起伏のある場所が多いですね。日本の場合は平地が多かったので、その起伏があるなかで走るということが大変でした。」
-今日でも競技の様子を見ていると、私なんかは見ているだけでハラハラ、ドキドキするのですが、クロスカントリーで怖いという気持ちはありませんか。
「怖くないと言えばうそになりますが、怖いという気持ちより集中力が必要ですね。クロスカントリーではだいたい30個~40個の障害を飛ぶので、その障害をクリアすることしか考えていないです。最後まで集中力を途切れさせないようにすることが大事です。」
(クロスカントリーは自然の中に固定された障害が設置され、時速34.2キロの速さで走りぬけていきます。)
-今乗っている馬は2頭ということですが、コンビを組んでどれくらいになるのでしょうか。
「ラティーナとフーリガンの2頭ですが、主にラティーナで競技に出ています。ラティーナとはコンビを組んで4カ月ですが、馬への信頼は大きいです。馬場が苦手なので今後の課題です。」
(馬の名前:ラティーナ43 牝馬10歳、馬の名前:フーリガン セン馬16歳の2頭です。)
-やはり、馬との関係は大きいんですね。
「そうですね。競技に臨むにあたって馬との信頼関係、パートナーシップは非常に重要です。」
-今回はシドニーオリンピック以来、3大会ぶりの総合馬術団体での出場が決まっていますが、個人と団体では違うのでしょうか。(団体では5人馬が出場し各国の上位3人の成績で競います)
「同じクレインからの仲間もいるし、日本は特にチームワークがいいです。個人では、やはり欧米のトップライダーにはかないませんが、チームであれば上位に肉迫できる実力はあると思います。」
-今後に向けてのお気持ちは?
「やらなきゃな・・やっとここまでこれたのだから、できることを全部出し切りたいと思います。だから、みなさんにも見ていてほしいです。」
以上弓良選手からのコメントでした。
実は、同じクレインにいながら、話をするのは今回がはじめてでした。弓良選手はほんとうに馬への純粋な気持ちを持つ、実直な青年というイメージです。突然のインタビューにもかかわらず、気さくに笑顔で応えていただきました。(弓良選手のイメージ伝わってますか・・)
弓良選手がどのような舞台で挑んでいるのか、わかりづらい部分もあるかと思いますので、今年4月にイタリアで行われた競技の様子をご紹介します。(下記サイトからご覧ください。)
この競技のCCI***クラスに出場したのですが、ラティーナとのコンビで4位に入賞しました!
GALLERYをクリックするとその時の競技の様子を見ることができます。
Centro Ippico La Pista-Vairano
最後に「見ていてほしい。」とコメントした弓良選手。
まさに、この競技には「見る」という言葉があっているかもしれません。
その競技の迫力に圧倒され、自然と息をのんで見守っている。静かに心の中でガンバレ!と思う。そんな応援の形もあるのではないでしょうか。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
ロンドンオリンピック総合馬術団体は7月28日~31日で行われます。
私も日本から見守っていたいと思います。
高橋